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笑い話:天窓と泥棒


 今回も泥棒の話だが、これはアメリカで実際にあった話だということだ。しかし、出典がはっきりしないので、単なる笑い話として紹介する。この話等常識的には考えられない話なのだが、法律論的には、全く別の次元であるようだ。しつこいようだが、10円の賽銭泥棒も法律論で言うと正しいのかもしれない。しかし、世の中法律論で通用するわけではないのだ。背景は法律論と世の一般論とのかい離の問題なのかもしれない。
 ある男が天窓のある家に泥棒に入った。かれは、折角屋根に入口をつけてくれているので、そこから入らないと失礼に当たると考えたかどうかは知らない。ともかく屋根の天窓から入ろうとした。しかし、運が悪かったのか、ドジだったのかあるいはその両方だったのかもしれないが、かれはその天窓を踏みぬいてしまって部屋の中に真っ逆さまに転落して、捕まってしまった。

 当然裁判にかけられた。彼はそこで主張するには、「泥棒に入ったのは確かに悪い。潔く刑に服そう。しかし、そのことと私が天窓を踏みぬいて怪我をしたこととはまったく別のことである。屋根のような高いところに取り付ける天窓は、踏みぬかないような安全策を講じるべきであって、それを怠った施行主と工事責任者は私が階下に落下したことに対する賠償責任を負うべきである」ということであった。
  裁判所は、一部か全部かは知らないが、この主張を認め相当額の賠償金の支払いをその家の家主に命じたということである。私の記憶では一億円近くの額ではなかったかと思う。



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